発表日
令和6年12月20日
概要
海上保安庁は、令和6年12月2日~12月13日の間、国際協力の一環として、独立行政法人国際協力機構(JICA)技術協力事業の枠組みの下、JICA課題別研修「海上交通安全(国際認定VTS管制官コース)」の一部である海上交通の安全確保に関する研修を実施しました。
本文
- 経緯
海上保安庁では、平成29年度から、VTS(船舶通航サービス)管制官育成のため、マレーシア(ポートクラン)のマレーシア運輸省海事局海事訓練センター(MATRAIN)における研修を支援してきており、これまで日・ASEAN統合基金を活用して、研修員110名が国際基準に合致したVTS管制官に認定されています。
令和6年度から、同研修はJICA課題別研修「海上交通安全(国際認定VTS管制官コース)」として実施されることとなり、海上保安庁はその一部である海上交通の安全確保に関する研修を実施しました。 - 研修日程
令和6年12月2日(月)~12月13日(金)
- 参加国及び研修員(6か国9名)
インドネシア4名、カンボジア1名、タイ1名、バングラデシュ1名、ベトナム1名、マレーシア1名
- 実施項目
(1) 海上保安庁及び外部有識者によるVTSや航路選定等に関する講義
(2) 東京湾における航行船舶実態把握及び港湾状況確認
(3) 海上交通センターや海上保安学校等の当庁関連施設の視察
(4) アクションプランの策定 等 - 結果概要
研修員は、海上保安庁担当者や外部有識者等によるVTSや気象及び海象等を考慮した航路選定に関する講義を聴講し、船舶運航に係る知識を深めました。
また、施設見学の理解をより深めるため、東京湾における航行実態把握や港湾状況調査を実施し、航路における遊漁船等の活動状況など、自国とは異なる海上交通環境の状況を実際に見ることができました。
東京湾及び大阪湾海上交通センター、海上保安学校では職員との意見交換を通じて、日本の海上交通分野の体制について理解を深めるとともに海上交通分野における国際交流を深めました。
本研修の終盤において、課題別研修で学んだことを踏まえた自国における課題解消策等に資するためのアクションプランを策定しました。帰国後、研修員は、これを自国の海上交通安全分野の業務改善等に反映することとしています。 海上保安庁では、引き続き、VTS管制官の育成を通じて、世界の海上交通安全に貢献してきます。